夜明けのオクターブ

本のある風景を集めて

このラノ2012

このライトノベルがすごい! 2012このライトノベルがすごい! 2012
(2011/11/19)
このライトノベルがすごい!』編集部

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今年もこの時期がやってきましたね!「このラノ2012」が発売になってます!

続きから、今年のラノベの動きの感想。少し長いです。

禁書目録、バカテスなどの長期シリーズを抑え、1位はあの話題作でした。(いちおう作品名はふせます…)

1位はまぁ、勢いづいてきたシリーズなので良いのですが、トップ10にちょっと?と思ってしまうのもいくつかありました。実際の売り場での売れ行きと比べて、ランクが異常に高いのって何なんでしょう…?

ざっと今年の感想。売れ行き云々に関してはあくまでも私のバイト先の話ですので悪しからず。

今は特にネットの力がすごいので、面白いという情報が出た途端に売れ行きがぐんと伸びる気がします。1巻の売れ行きが特にすごかったのは、「魔法科高校~」や「変態王子と笑わない猫」。アニメ化で大きく動いたのは、「IS」「Steins Gate」「被弾のアリア」など。シュタゲはノベライズとしては異例の大ヒットでした。しかも、ドラゴンブックスのノベライズはかなりの分厚さ。あと今年は、続きは劇場版で!が大はやりですね(笑)

今年は電撃文庫のアニメ化はそれほど売れ行きは伸びなかったような気がします。対照的に、MF文庫Jはレーベル全体がかなり伸びた印象があります。MF文庫Jのアニメ化銘柄はどれも大きく動いていました。

オンライン作家さんの書籍化も目立ってきましたね。「ソードアートオンライン」や「魔法科高校~」など、web発の小説がこれからどんどん増えていくのでしょう。エンターブレインの新創刊・KCG文庫はwebから書籍化をメインにしたレーベルとのことです。

そして、今年はレーベルの新創刊が多かったですね。KCG文庫、星海社文庫スマッシュ文庫、さらさ文庫、マリーローズ文庫、f-Clan文庫、そして12月には講談社ラノベ文庫も創刊です。ラノベブームに乗っかって増えていたレーベルが少しずつ減ってきていたところで、再び創刊ラッシュになってきました。

少年向けは角川がメディアファクトリーを買収とのことで、角川が9割以上のシェアを占めていることに。このラノ文庫スマッシュ文庫星海社文庫など、若いレーベルに頑張ってほしいところです。

少女向けでは、何故か突然(?)ティアラ文庫が伸びまくりました。どうしたんですかね、突然(笑)その人気に押されてさらさ文庫とマリーローズ文庫も創刊。さらさ文庫が10月未刊のままなのが少し心配ですが…。

少年向けがアニメ化やコミカライズなど話題がたくさんなのに比べ、少女向けはいまいち盛り上がりに欠けますね…。彩雲国や瑠璃の花に~も完結しましたし、人気シリーズと言えるものがそんなに多くない気がします。f-Clan文庫はラインナップに村山早紀高里椎奈など、ライトノベル以外からも積極的に執筆者を持ってきていて、今後に期待です。「竜宮ホテル」は挿絵なしという新しい形で、ライトノベルヤングアダルトの間のような位置づけになるのでしょうか?ヤングアダルトライトノベルと一般文芸とのグレーゾーンが、年々広がっていっているように思われます。

と、ぐだぐだ語ってしまいました。

このラノが発表されたので、POP作りを頑張ろうと思います!面白そうなのも色々あったので、売り場でこのラノフェアをやる予定です。

毎年思うのですが、少女向けのランキングってどこか作ってくれないのかしら…。レーベルや点数が少ないので、ほぼ全部網羅できちゃいそうですが、少年向けやBL、漫画はあるのに少女向けだけないなんて…。勝手に「私の独断と偏見で選ぶこのラノ少女版フェア」やろうかしら。ランキングつけるのが難しそうだけれど。

何はともあれ、ラノベの創刊ラッシュはどうなるのか見守っていきたいと思います。