図書館小説
卒論で図書館の出てくる小説について調べています。一応近代文学専攻なので、近代から現代にかけての文学作品中における図書館の描かれ方の変化を調べ、そこから見えてくるものがあれば良いなぁ、と。
現代の小説は比較的見つかるのですが、近代の小説で図書館が出てくるものってなかなかない…!基本的にタイトルには出てこないので、読んで見つけるしかないという…。予想以上に大変かもしれないです。
ついったなどで色んな方に助けていただき、たくさん集まったので一旦まとめてみることにしました。
尚、日本文学専攻なので、海外文学作品は申し訳ないですが除外させていただきました。というか、海外まで手を広げる余裕がないのが現状でして…。
続きからリストです↓
もし、載ってないけど図書館出てくるよ!というのがありましたら教えていただけると嬉しいです!
図書館の登場する小説
<小説>
菊池寛「出世」*
谷崎潤一郎「ハッサン・カンの妖術」*
田山花袋「蒲団」
中野重治「司書の死」*
夏目漱石「三四郎」*「野分」
宮沢賢治「図書館幻想」*
宮本百合子「図書館」*
森鴎外「渋江抽齋」
赤川次郎『殺人を呼んだ本』
石和青『オレンジ分館のすてきなクエスチョン』
恩田陸『麦の海に沈む果実』*『図書室の海』*『月の裏側』「手紙」(『光の帝国 常野物語』収録)
柏葉幸子『つづきの図書館』
門井慶喜『おさがしの本は』*
紀田順一郎『第三閲覧室』
瀬尾まいこ『図書館の神様』*
長嶋有『ぼくは落ち着きがない』*
東逸子『翼の時間』
平野啓一郎『決壊』
緑川聖司『晴れた日は図書館へ行こう』
皆川博子『倒立する塔の殺人』*
村上春樹『ふしぎな図書館』*『海辺のカフカ』*『世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド』
森谷明子『れんげ畑の真ん中で』*
山本弘『詩羽のいる街』
<ライトノベル>
桧山直樹『ブック×マーク! 』ガガガ文庫
<漫画>
赤星治人『永遠図書館』*
河路悠『幻境図書館』
高尾滋『不思議図書館』*
竹本泉『あかねこの悪魔』
釣巻和『くおんの森』*
萩尾望都『11人いる!』
林みかせ『青色図書館』*
芳崎せいむ『鞄図書館』*
まだきちんとまとめきれてないため、教えていただいたのに抜けているものがあるかもしれません。たぶんライトノベルや漫画はもっとあると思います。
現時点で読了したものには後ろに*マークを付けています。
参考資料として役に立ったのは、永嶺重敏『モダン都市の読書空間』、『雑誌と読者の近代』、『<読書国民>の誕生』(いずれも日本エディターズスクール刊)です。文庫から図書館、書店、貸本屋、円本、文学全集など、読書スタイルの変化が良く分かります。
今のところの印象では、学生などの勉強の場としての図書館か、異世界・異空間といったファンタジーな雰囲気をもつ図書館がほとんどですね。宮沢賢治の「図書館幻想」なんか、幻想的すぎて意味が分からないよ…。
とりあえずは本のリストを増やしつつ、片っぱしから読んでいくしかないですね…。来月の構想発表までに間に合うかな…。